コラッツ予想がとけたらいいな2

自分の考察を書いていきます。

(10)コラッツパターンと左端を伸ばすパターンのずれ

おさらいです。
コラッツ予想を2進数で考えます。
コラッツ数列の奇数のみを並べると以下のようなパターンができます。
これをコラッツパターンと名付けます。
(下位ビットが左)
111    7
1101    11
10001    17
01011    13
000101    5
0000001    1

コラッツパターンは以下のルールで下へ伸びていきます。
(1)「1」の塊は、次ステップで両端が離れる
  「11」は「1001」に、「111」は「10101」になります。
(2)単独の「1」は、次ステップで「11」になる
(3)「11011」のような、次ステップで左「1」と右「1」が
重なる場合は、右(上位)へ繰り上がる
  「11011」は次ステップで「1000101」になります。
(4)最後に、左端に+1する

sステップ後値の初期値0位置からの距離をLnとおきましょう。
例の5ステップ目はLn=7となります。


次に、ルール(4)を削除したパターンを考えてみます。
左端がえんえんと左へ伸びていきます。
00000111
000010101
000111111
0010111101
01110110001
10100101011
左端を伸ばすパターンと名付けます。

sステップ後値の初期値0位置からの距離をLlとおきましょう。
例の5ステップ目はLl=6となります。


例からも分かるように、Ln=Llの時とLn=Ll+1の時があります。
これ以外はないことを証明します。
コラッツパターンのルールより、1ステップ後の右端は+0 or +1です。
左端に+1しているから、Ln≧Llです。
なので、Ln=Llから1ステップ後Ln=Ll+1になるところを考えてみます。


図より、Ln=Ll→Ln=Ll+1になることはありえるが、その次のステップで
Ln=Ll+1→Ln=Llになるので、2以上ずれることはありません。
Ln=Ll or Ln=Ll+1です。

↑ちょっとギャップがありますが
修正できます。
修正しました。

初めてコラッツパターンと左端を伸ばすパターンがずれる所を考える
ずれるステップをsとおく
  ↓
s-1,s-2,s-3のずれはない
  ↓
特定のパターン(2つ)しかあらわれない
  ↓
その特定のパターンはsでずれて、s+1,s+2,s+3ではずれない
  ↓
次にずれる時s2も、s2-1,s2-2,s2-3のずれはない

(11)LnとLlの具体的な式

sステップ後値の初期値0位置からの距離Lnは、
コラッツパターンを2進数で書いているのでlog[2]の対数目盛と見なして、
sステップ後コラッツ値のlog[2]を取れば良いことになります。

コラッツ操作27→41を変形すると
  (27*3+1)/2 = 41 = (27+1/3)*3/2 = 27*(1+1/(3*27))*3/2
logをとって
  log41 = log27 +log(1+1/(3*27)) +log(3/2)
コラッツ操作41→31を変形すると
  (41*3+1)/4 = 31 = (41+1/3)*3/4 = 41*(1+1/(3*41))*3/4
logをとって
  log31 = log41 +log(1+1/(3*41)) +log(3/2) -log2
      = log27 + log(1+1/(3*27))(1+1/(3*41)) +2*log(3/2) -log2
よって一般化するとLnは以下になります。
引き算の部分はコラッツパターンでは右によせているので消えます。
  Ln = [log(x) +s*log(3/2) +log(1+1/3x)…(1+1/3x_s-1)]


左端を伸ばすパターンの式は、初期値に次々と3/2をかければ良いので
  log( x*(3/2)^s ) = log(x) +s*log(3/2)
となります。切り上げてLl = [log(x) +s*log(3/2)]です。

<証明No.1・ぼつ>(12)コラッツ予想で4-2-1以外のループは存在しない

Ln=Ll+1に式を代入して、
  [log(x) +s*log(3/2) +log(1+1/3x)…(1+1/3x_s-1)] = [log(x) +s*log(3/2)] +1
切り上げを外して
  log(1+1/3x)…(1+1/3x_s-1) < 2
logを外して
  (1+1/3x)…(1+1/3x_s-1) < 4
となります。

もしコラッツ予想で4-2-1以外のループがあったら
  (1+1/3x)…(1+1/3x_s-1)
の中のループ1周期の積をXとおいて
  X*X*X*…
となりますが、X>1なので、いずれ
  X*X*X*… > 4
となって
  (1+1/3x)…(1+1/3x_s-1) < 4
と矛盾します。

よって
  コラッツ予想で4-2-1以外のループは存在しない
ことが証明できました。